笑い話 落語 ⑤ ブッダの珈琲店(2)
- white-eagle1958
- 2021年3月20日
- 読了時間: 2分
2021.03.20
ここは、ブッダの珈琲店。いつものようにブッダがコーヒーを入れていると思ったら、今日は女の人がカウンターにいる様です。
「ねえ、マリアさん、聞いてよ。家のろくでなしが、また浮気したのよ!毎回、毎回もううんざり。いっその事、もう離婚しようかしら」
「またあ?貴方も苦労が絶えないわねえ。でも、男なんてそんなものよ。儲け話と男の愛してるは信じちゃいけない」
「マリアさーん。そんな事言わないでよ。私どうしたらいいのか分からなくて・・・」
「貴方に詩をあげる。ちょっと、待っててね」
マリアさんはそう言うと、何やら白い紙にペンを走らせました。
「はい、此れ」
「何?」
その紙には
力ある人の所には、力を求める人が集まり
金ある人の所には、金を求める人が集まる
知恵ある人の所には、知恵を求める人が集まり
愛ある人の所には、愛を求める人が集まる
それは、まるで水を求めて彷徨う動物たちの様
水に出会った動物たちは、貪るように水を飲む
やがてそこを離れていくけど
喉が渇けば、また戻ってくる
女性は顔を上げると
「これは、なに?」
「後は、自分で考えてね」
その時、来客を告げる鐘の音と同時に一人の男性が姿を現しました。
「あら、いらっしゃいませ」
男性は辺りを見回すと
「今日は親父さん、いないの?」
「マスターは今日は豆を仕入れに出かけてるの。それで私が代役を。マリアって呼んでね」
「マリアさん・・・」
「この人話分かるわよ。それで時々私はここにきてるの」
「へ~それじゃ俺も常連に成ろうかな」
「余計な事言わないの!ご注文は?」
「親父さんの時とは、メニューが違うんだね」
「あの人時々変なもの出すでしょ」
「こないだ人間コーヒーをご馳走になったよ」
「あれ!あれ飲んだの?よく飲めたわねえ・・・」
「滅茶苦茶苦かった・・・」
「分かる、分かる。私は一口飲んだだけど、後はとても飲めなかった・・・全部飲んだの?」
「親父さんが全部飲めって言うから・・・大変だった」
「そう、それは災難だったわねえ・・・それで、何にします?」
「う~ん、この男コーヒーってのは何?」
「それ?私のオリジナル。割と女性に好評なの」
「ふ~ん、どんな風?」
「女の涙と男の嘘、裏切りが入ってるわ」
「え~っ!飲むとどうなるんだろう?」
「女は涙を流すわね」
「男が飲むと?」
「胸が痛くなるらしいわよ。飲んでみる?」
「う~ん、遠慮しとくよ・・・」
おそまつ
コメント