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笑い話 疫病神

  • white-eagle1958
  • 2021年5月4日
  • 読了時間: 2分

2021.04.27


ここは、ある国の諜報機関でのお話です。

ある男性が、上司の部屋から出て来ました。妙に嬉しそうです。

「どうしたの?何かいい事有った?」

「分かる?」

「分かりすぎよ。締まりのない顔してる。にやけちゃって」

「そうか。分かるか・・・いやね、ついに俺にも運がめぐってきたなと思ってさ」

「どういう事?」

「今回の作戦、或る奴の始末なんだけどさ、それを俺に任せるって。しかも、金使い放題、どんな手を使っても構わないそうだ。いや~金使い放題だぜ。使い放題。こんないい仕事他にない」

「・・・相手は誰なの?」

「60過ぎのじじいだ。見た所大した奴じゃなさそうだ。楽勝だな」

「・・・・・・それ受けてきたの?なんて名前?」

「カモって奴だけど、それがどうかした?」

「あんたとはこれきりね。さよなら」

彼女は言い終わるやいなや、男性に背を向けて去って行きました。

「えっ!・・・・・・何だよ、いきなり・・・」

呆然と彼女を見送る男性に、見ていた同僚が近づいて来ました。

「どうした。彼女と何かあったのか?えらい勢いで出て往ったが」

「訳が分からないよ。俺、そんな悪い事言ってなかったと思うんだけど・・・」

「何を話したんだ?」

「今度の作戦の事。カモって奴の始末」

「何だって!今何て言った?」

同僚が目を剝きました。

「そんなに驚かなくても・・・カモって奴だよ、カモって。60過ぎのじじいで身体つきも貧弱。しかも金使いたい放題。手段を択ばなくていいって言うんだから美味しい仕事だろ?」

「お、お前知らねーのか?そいつ飛んでもねー奴なんだぞ。今まで奴の為に何百人が犠牲になってると思うんだ!」

「な、何百人?そ、そんなにスゲーのか?」

「すごいも何も、そいつはコードネーム疫病神と呼ばれていて、奴に関わった連中が軒並み病気になったり、事故に遭ったりと、もう散々な目にあってる。今じゃあ、誰もそいつの始末の引き受け手が無いって噂だ」

「そんな事、聞いてないよー!」

「そんなの関係ねー!てな事言ってる場合じゃないな。ちょっと待ってろ」

同僚は、部屋を出て往くと直ぐに戻って来ました。

「はい、此れ」

「何?香典?」

「お前に」

「何それ?」

「もう、お前にこれきり会えないと思うとな・・・」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」          おそまつ





 
 
 

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