ショートストーリー 惑星調査団
- white-eagle1958
- 2025年12月5日
- 読了時間: 2分
2025.12.05
此処は銀河系の中心星ギャラクシー、その一角にある建物で、惑星調査の報告会が開かれていました。その場で様々な星の調査の結果が報告されています。
「では、次にジョーンズ調査員、発表願います。どうですかね?貴方の担当星は?」
「・・・相変わらずですなあ・・・人々は嘘つきで攻撃的です。連邦参加の条件を一つも満たしていませんな。中でも一番の条件、戦争が無い、が全くの不可状況でして・・・
差別も貧困も野放し状態。話になりませんな。人々は殺し合いに奪い合いの中で生活して居ります。レイプや病気を無くす事など、彼等にとっては永遠の夢でしょうな・・・」
「彼等が我が銀河連邦の一員になるというのは・・・」
「これも永遠の夢でしょうなあ・・・」
「彼等に連邦の参加条件は伝わっているのかね?」
「それは伝わってはいますが・・・戦争と差別と貧困をなくす、って事でしょう?
ですが、それは彼等にとって、砂に埋もれた一粒の真珠を探し出すようなものでしょうなあ・・・でも最近希望が見えて来ましたな」
「ほう、どのような?」
「メッセンジャーが現れたのですよ。それも飛び切りのメッセンジャーが」
「それで?」
議長の眼が光りました。ジョーンズ調査員はちらとその方を見て、話しを続けます。
「今迄メッセンジャーは何人かは現れては居ましたが、その星全体には伝わって居ませんでした。皆後難を恐れたのでしょうなあ・・・それでメッセージが中々広まりませんでしたが、ある人間が出て、メッセージをどんどん伝えだしたのです」
「ほう、それは珍しい・・・しかしそれはそこでは危険な行為ではないのかね?」
するとジョーンズ調査員は苦虫を100匹ぐらい嚙み潰した顔をして言いました。
「勿論、それはそこでは大変危険な行為です。その星では真実はタブーとなっていて、住民は皆本当の事を言いませんな。報道記者さえ何人も殺害されています。その中で彼が本当の事を言い続けているのですから、彼の身を案じております。皆からは馬鹿と言われて居るようですな」
「それは頼もしい・・・でどうだね?先の見通しは?」
「・・・まだ何とも言えません。彼の無事が確保されない事には・・・」
「銀河連邦としては、彼の今後の活躍に期待しよう。ジョーンズ調査員、彼の支援を頼む」
「勿論、そのつもりでおります」
ジョーンズ調査員は議長に深々と頭を下げました。
「ジョーンズ調査員、ご苦労だった。下がって良し。では次にアンドロメダ調査員、報告を」
報告会はまだまだ続くのでした。
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