ショートストーリー この素晴らしき世界
- white-eagle1958
- 10月20日
- 読了時間: 2分
2025.10.20
或るスイーツのお店に、お茶会スズメが集まってピーチクパーチク囀って居ました。
「最近何でも高くなって、大変よね~っ。美容院にも行けやしない」
「貴方、行っても行かなくても変わんないじゃない?その頭」
「酷いわね。そっちこそもう化粧しても意味ないじゃない、化粧品の無駄よ」
「言ったわね~っ」
「よしなさいよ、2人とも。どう化けたって男なんか寄り付きゃしないわよ。
それより気が付いた?しつこい奴が居なくなった」
「そう言えば・・・ ジキルとハイド国人、見かけなくなったわよね、
その所為かしら?」
「この間なんか、セールスマンが家まで付いてくんのよ、ジキルとハイド国人。買え、買えって、しつこいったら」
「それとあのマイナス思考も何とかして欲しいわよ。すぐ顔色変えるし・・・」
「何でも悪くとるのよね~っ。たまんないわよ、まったく」
「実は恐ろしいぞ国人もいなくなったんじゃない?」
「あの傲慢国の?」
「そうよ、人の顔さえ見れば、サル、サルとしか言わないんだから・・・自分達だって体重増やすのが趣味のくせに」
「可笑しな下着持ってきては此れ着ろって。変態よね~っ」
「居なくなったと言えば、言う事聞かないとぶっ飛ばすぞ国人も居なくなったような気がしない?」
「そうよね、御蔭で空気が明るくなったわよ。以前だったらこんな事言ってたらすぐ空爆よ」
「違いないわよね~っ、あの連中、自分が気に入らないとすぐマシンガン持ち出すんだから・・・」
「銃ぶっぱなしゃ問題解決すると思ってんだから、野蛮人よね」
「あの連中が居なくなったとすると、世界が明るくなったって事?」
お茶会スズメは声を揃えて
「なんて素晴らしい世界なのかしら」
「待ちに待った世界よね~っ」
お茶会スズメの囀りは、延々と続くのでした。
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