仮説・論説 89 真のエリート教育とは

2021.10.08

日本大学の理事が大学の資金を私的流用したとして、東京地検特捜部に逮捕されました。

民間の会社ではよくある事ですね・・・

しかし、大学となると話はちがいますよね。確かに経営者ではありますが、その前に教育者ではないでしょうか？日大の教育理念に恥じる行為は厳に慎むべきではなかったのではないでしょうか？　理事の人達はその事に思いは至らなかった様です。

大学の在り方が見失われてしまった良い例だと思います。

元々、大学は様々な分野の様々なリーダーを育成するために、先達が創立したものですよね。そこには先輩の方々の、この国に対する色んな思いが詰まっていたはずです。

残念ながら日大の理事の人達は、それを受け継ぐ事が出来なかったのでしょうね。

教育者である事を忘れてしまったのでしょう。悲しい事ですね。

この事は日本大学だけではない様に思えます。大学教育は誰の為のものなのでしょう。

どうも学生の為ではなく、教授或いは理事の為のものとなっている様な気がするんですが・・・

大学教育の改革が唱えられてから久しいですが、（大学のレジャーランド化等々）未だにその方向性さえ見出されていないようです。

・生涯教育の場であるべきです。

今後、学問の世界は日進月歩になる事が予想されます。学びたい時に学べるシステムづくりが必要です。

・大学は研究を含め、学問の最先端の場であるべきです。

吉田松陰を始めとする人達は、その時代の最先端の知識を教えていた人達でした。ですから、その門下生からこの国のリーダーが排出したのでしょう。

今の教授にその気概があるのでしょうか？

エリートと言われる人達がいますね。何らかの分野で指導的な立場に在る人達です。

特定分野に優れ、能力を発揮しますが、階級意識が強く、鼻持ちならない。

そんなイメージを持たれています。

そのエリートの人達にお願いがあります。

多くの人々から愛され、尊敬される人物になって頂きたい。それでこそ、真のエリートだと私は思うのです。

大学が、志高い若者を大勢生み出す場となる事を願って。

私利私欲に走ってくれるな